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2003年10月17日

分散コンピューティングそのものがマイクロシステムになる

サンノゼで開催されたMicroprocessor ForumでのSun Microsystemsの最高技術責任者(CTO)グレッグ・パパドポラス氏の発言「マイクロプロセッサは死んだ」につづけて、以下のように示唆する。


「マイクロプロセッサはマイクロシステムに変わる」Sun CTOが予測(ZDNet)

半導体製造の新手法と、コンピュータが処理するソフトウェア作業の新しい現実が融合して、現在は一連の周辺チップによって処理されている機能のほとんどすべてが、徐々に中央のマイクロプロセッサへと集約されていくだろうという。
パパドポラス氏の予測では、いずれはコンピュータのほぼすべてがワンチップ化され、マイクロプロセッサではなく「マイクロシステム」となる。そして各マイクロシステムは、メモリとの接続、ほかのマイクロシステムとの接続、ネットワークとの接続という3種の接続口を持つようになる。
1個のチップに組み込まれる回路の数が増えるに従い、1台のシステムだけでなく、複数システムからなる1個のネットワーク全体が1枚のシリコンに集約されるようになるだろうという。同氏はこのコンセプトを「マイクロネットワーク」と表現した。
(中略)
ソフトウェアは徐々に、1台のコンピュータで動作する一枚岩的なアプリケーションの形から、ネットワークに接続された多くのシステムを通して入手可能な一連のサービスとして作られるようになってきている。
「過去10年間のソフトウェアの変化は明白だ」と同氏は言い、それはMosaicブラウザの登場とともにインターネットが立ち上がって以降、わずか10年の出来事だったと指摘した。同氏によると二つのソフトウェア技術が、個々のハードウェアシステムのごた混ぜ状態に置き換わろうとしている。Sunが発明したJavaと、Microsoftが発明した.NETだ。この種のソフトウェアサービスには通常、多くのスレッドを同時に処理するハードウェアが必要になる。
「過去10年間で、われわれがマシンに対応を要請する作業負荷はかなり際立って変化した」(パパドポラス氏)


非常に短いコメントではあるものの、Javaを展開するSunのCTOならでは洞察ではないだろうか。ソフトウェアのパラダイム変化に応じたハードウェア、プロセッサの進化という意味では”ムーアの法則”のような事後的な方程式以上に説得力がありそうだ。
インテルのアンドリュー・S・グローブの著書題名が”Only the Paranoid Survive(=偏執症のみが生き残る *注* 邦題は「インテル戦略転換」)”だったように、「なぜプロセッサを進化させるのか?それは早くならなければならないからだ。早くなければ負けるからだ」「処理速度が速くなれば、それを必要とするソフトが生まれてくるだろう(=Windowsがより肥大化する?)」といった、ある意味でニーズ不明の開発戦略?とは明らかに一線を画している。別の視点でいうならば「分散コンピューティングで何するの?」という疑問への答えが「分散コンピューティングそのものがマイクロシステムになる」のだろうか。XML WEBサービス,Javaフレームワークなどの高度に抽象的、言語的な技術レイヤーと、マイクロプロセッサという非常に物理的、ミクロ的な技術レイヤーが、お互いに別々の進化の道をたどりながら、予定調和的に一つのアーキテクチャーを指向し始めた点は非常に面白い。プロセッサはフレームワークの夢を見るのか?

Posted by jkanekomt at 2003年10月17日 15:14 | trackBack



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