Lake Manyara国立公園を、午前中にサファリした後はキャンプ場に戻って一休み。午後は近くでマサイ族のマーケットが開かれているそうなので、希望者のみが見学することに。
車で5分、着いたのはムトワンブの町外れ。緑豊かなオアシスと、乾燥したサバンナのちょうど境界線に、小高いサボテンの森が見えてくる。日本では、神社やお寺に「鎮守の森」と呼ばれる緑があって、昔からお祭りなど地域の行事の中心になっているけれど、タンザニアでもやはり同じような緑に人が集まるのかもしれません。
近づいてみると、サボテンの森は高さ10メートル近く。たくさんのサボテンが絡み合って不思議な空間を構成しています。



サボテンの森に分け入ると、木陰にマサイの布を広げ、思い思いのものを売る個人商店が。マサイ族自身のためのマーケットなので、観光客向けのアクセサリーなどは無く、古着や食料品など。生活必需品の他に、一番多いのがバナナビールなどの一杯飲み屋。
地面に穴を掘り、自家製ビールをつめたビンを入れて、水でぬらした藁をかぶせる。放射冷却の作用で、キリリとまではいかないまでも、そこそこ冷たい天然の冷蔵庫になるらしい。
このビールをそこらじゅうで、マサイ族のお父さん方が、かっ食らっている。あるいは、まだ昼過ぎだというのに、すっかり酔いつぶれて、サボテンの森の狭い通路に大の字になって寝ている。そんなお父さん方を踏みつけないように、さりとて、鋭いトゲのあるサボテンにも頭をぶつけないように、細心の注意が必要。サボテンの森のなかは、カメラを取り出すのもはばかれる、ローカルなエネルギーに満ち溢れています。


それにつけても目を引かれるのは、マサイ流着こなしの鮮やかさ。何枚かの布を組み合わせて身にまとっているだけなのに、原色がアフリカの背景に良く似合う。でもこの赤と紫のマサイの布は、実はMade in Chinaだったり。「伝統的な布として、どこかの村で作られているのか」と、色々と聞いたりしてみたのですが、どうやら日本の伝統工芸のようなイメージとは違うようです。
身に着けているアクセサリーも、つけている姿はすごくアフリカ的なのだけれど、売られているものはプラスチック製だったり、あるいは拾ったコーラの缶を綺麗に細工して首飾りになっていたり、なんというかダイナミズムを感じます。
マサイは遊牧民として、ケニア~タンザニアなど近隣の国境を自由に越えることができる民族。なにもないサバンナの平原を牛を連れて歩く、サファリの車から遠目に見ていた部族の素顔を、少しだけ見れたサボテンの森のマーケットでした。






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