検索エンジンはすでに壊れている。問題はそれをどう直すのかだ。
Googleが検索結果にGoogle+を統合すると発表したことに、Twitterが激しく攻撃したり、検索結果を巡る議論が白熱しています。
- What Might A Facebook Search Engine Look Like? | John Battelle's Search Blog
- Google Responds: No,That's Not How Facebook Deal Went Down (Oh, And I Say: The Search Paradigm Is Broken) | John Battelle's Search Blog
- It's Not About Search Anymore, It's About Deals | John Battelle's Search Blog
- Google = Google+ | John Battelle's Search Blog
一連のJohn Battelle's Search Blogの記事を読んで、オープン対クローズド、Web対ソーシャル、Web対App Internetという競争が、検索エンジンというWeb最大のマネタイズエンジンを、ついに主戦場に巻き込みつつある様子が理解できました。
以下、自分の解釈も含めておおざっぱにまとめてみます。
- 検索結果が正しい順番で表示されるというのは、すべてがフラットなHTMLだった過去のWeb1.0時代の話。
- その順番を操作する手段として、SEOや検索連動広告があったが、これもある程度は、フラットなWebを前提にしていた。
- Twitterは、リアルタイムという新しいパラメーターを追加した。今現在、重要なページと、1日後、1ヶ月後に重要なページは異なる。つまりリアルタイムのアップデートストリームが検索結果に反映されるかどうかで、順位が変動するようになった。
- Facebookは、ソーシャルという新しいパラメータを追加した。知り合いや、ネットワークで交流のある人など、ソーシャルグラフ上での評価が反映されると、最適な順番は人それぞれ変わってくる。
- Facebookなどで、一般に公開されている写真やコンテンツを検索結果に含めた場合、例えばユーザーが削除した場合に、どれぐらいリアルタイムで検索エンジンのインデックスも削除するか?できるのか? という検索結果の整合性の問題が現れる。
- 検索エンジンがWebをクロールするだけでは情報の鮮度は保てない。パブリックなコンテンツであっても、情報をリアルタイムに体系的、かつ網羅的にAPIで利用できなければ、価値は大きく下がってしまう(it's near impossible to "organize them and make them universally available" without Facebook's secret sauce (its social graph and related logged in data).)。そこでは、オープンかクローズドかが問題ではなく、データを利用するための契約条件がクリティカルになる。
- Instagram, Path, Appストアの大量のアプリが生み出すコンテンツは、どう検索結果に表示されるべきなのか?
- 情報の流れをコントロールする検索エンジンはGoogleの最大の収益源。しかし検索エンジンではたどり着けないコンテンツが増えてきたので、とりあえずの代替戦略として、その先まで所有してしまうことを選んだ。Googlemaps, pages, Google+, 自社サービスから自社サービスへ送客することで、ひとまず領土を拡大することはできた。
- では『本当に望ましい検索結果』とは何か? その答えはまだ無い。一つの答えはすべてがFacebookプラットフォーム上に集約されること。Webに埋め込まれたOpen Graph Protocol(Likeボタン)や、アプリに組み込まれたソーシャル認証機能を通じて、Facebookが集めたデータをインデックス化し、何らかの形で検索できるようにする。ただし、それが唯一の回答でも無いだろう。
以上、記事を読んだ個人的な理解ですが、『Our Cherished Search Paradigm Is Broken (But We Will Fix It....Eventually)』という結論は、何か非常に合点がいくものでした。結局のところ、正しい検索のありかたは、今は誰も分からなくなっている。例えば、Pinterestは、TwitterやFacebookが火をつけたリアルタイムストリームとはまったく違うアプローチ、むしろ逆にリアルタイムじゃないがゆえに、ビジュアルで感覚的に心地よい情報の発見方法を見つけた。
パブリックなWebとソーシャルを比較するときに、プライベート、プライバシーという面に目がいきがちだけれど、基本的にビジネスの源泉はパブリックなコンテンツにあることを忘れてはいけない。Webでコンテンツを保護するためにお金を払う人はいない。より多くの人に、沢山のコンテンツを見てもらいたい人が、広告としてお金を払うのがWebのビジネスモデル。プライバシー情報も、公開されたコンテンツに対するターゲティング広告に結びつかないと利益を生まない。
こういった様々な要素から、『新しい検索』を創れるかどうかに競争はシフトしてきているのではないだろうか。
