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July 15, 2005

私たちが失った人にも名前があった
ーイラクの少女からの手紙

ロンドンのテロの後、“イラクの少女がイギリス国民に当てた手紙”というものを目にした。Living with Artのエントリーでは、あまり伝わらなかったかもしれないし、難しい問題だとは思うけれど、私はどうしてもテロリストを批判できない。だって、アメリカに加担して、日米がイラクで行っていることを考えると、あのような形の意思表示があって"当然"(良い悪いと言っていない)ではないか?それが"野蛮"なら、イラクで行われていることは何なのか?何万人もの人が、すでに亡くなっている。いや、もっときちんと口にしよう。何万人もの人が、すでに殺されているのだ。イラクの少女が、イギリス国民にこう問いている。

 私たちの国は誰の名で12年間も経済封鎖を受けたのですか? 私たちの住む都市は誰の名で国際的に禁止された兵器によって爆撃されたのですか? 皆さんの名のもとにでしたか?それとも、宗教の名前でしたか? それとも人類? 自由? 民主主義?
 皆さんは200万人以上の子どもへの殺人行為を何と形容しますか? 劣化ウランその他の有毒物質による土壌と水の汚染を何と表現しますか?
 アブグレイブ収容所とブッカその他の捕虜収容所など、イラクの拘束施設で起こったことを、皆さんは何と表現しますか? 男と女、子どもへの拷問を何と表現しますか? 拘束された者の体に爆弾をくくりつけ、彼らを粉々に吹き飛ばすことを何と表現しますか? 手足を引きぬいたり、目をえぐったり、皮膚にタバコの火を押しつけ、髪の毛にライターで火をつけたりというような、イラク人収容者に対する拷問手法を考案することを何と表現しますか? イラクを占領する皆さんの国の軍隊の行動を言いあらわすのは、「野蛮」という言葉で十分でしょうか?

目をそらさないで、全文を読んで欲しい。
テロでけがをし、家族を失い、悲嘆にくれる人々の映像。繰り返し再現される傷跡のシーン。確かに恐ろしいことではあるけれど、でも、この人たちは、1/10世紀に渡って、このような日々を送らされている。この少女が、こう続ける。

 私たちが失った人々のことを、皆さんはご存じなくとも、私たちはよく知っております。皆さんの記憶になくても、私たちは彼らをよく覚えております。皆さんが涙しなくても、私たちは彼らのために泣いています。(中略)
 …私たちが失った人々にも名前がありました。彼らは1人1人がそれぞれの顔を持ち、ものがたりを持ち、思い出を持っています。彼らが私たちといっしょに過ごし、笑い、遊んだ時間がありました。

痛々しくフィーチャーされる人々、テロの現場、遺族、被害者…。確かに悲惨なこと。だけれど、政治やメディアは、人の心のやわらかい部分につけ込んで、顔と名前の見える映像をすりこむことによって親密と同情と憎しみを生み出しているようだと思う私は、非国民(!)なのだろうか。(大衆操作のように見えて仕方ないのだけれど…)明るみにでないほどのおびただしい数の命、生、時間、名前が奪われている現状があることが、もっと知られることを願います。片一方の情報だけで考えないで。目の前に差し出されているものが全てだと思わないで。感情を揺るがし、冷静さを失わせる情報に惑わされないで。

ロンドンの爆破事件で、イラクの少女からイギリス国民への手紙
Letter to the British People on the London Bombings from a Daughter of Iraq


URUK NEWS イラク情勢ニュース
イラクの立場にたった情報が制約、もしくは乏しい日本に、アラブ・アジア・西側メディア、個人や団体が発表している情報を紹介しているサイト。イラクで今、何が起こっているのか?

関連エントリー:
ロンドンのテロと慈悲の瞑想"Metta Meditation"

投稿者 asaka : July 15, 2005 2:44 AM

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コメント

こんな手紙を読まなければわからない程に、
人は自己中心なのでしょうかね。
いや、見ても見ない、
読んでも受け入れるか受け入れないかかな。
ナチの終わりは、ドイツ人が虐待、凌辱されるお祭りでした。
パワーバランスにおいては、正義とはやはり、
虚しくともそういうものでしかなさそうです。

投稿者 mitchy : July 16, 2005 2:27 AM

mitchyこんにちは。
そちらの生活は、一段落ついた模様。
お元気ですか。

>>
いや、見ても見ない、
読んでも受け入れるか受け入れないかかな。

そうね。残念だけれど、受け入れない人も
即記憶のかなたに飛ばす人も多いでしょうね。

これを読んで、瞬時に反英米!と言っているわけではないのはmitchyはわかりますよね。
真実のすべてではなく、片側だということを踏まえて、
もう一方を知る姿勢を持ってほしいと思っているのです。
どうして、ある政治家が存在するという理由で
数百万人の人が殺される理由になるのでしょう。
どうして、あるひとつの理由で、国が爆撃されつづける
理由になるのでしょう。
あの爆弾ひとつが、どのくらいお金がかかっていることか…。
正義がどのような形かわからないけれど、
受容のない、愛のない世の中です。

これまた、一面的な情報だけれど、
カシミールに行ったときに「もっとも正統なイスラームは、
キリストをモハンマッドの兄弟と呼び、愛している」と聞きました。
あそこには、受容の社会、文化があるんだけどなー。
欧米の個人主義、神と自分の契約的キリスト教国家よりも
コンパッションや受容が強く感じられたんだけどなー。
あらためて、不思議なんだけど、なんで、攻撃してるんだろう。
他の方法は考えられないのだろうか。野蛮はどちらだ。

それにしても、
メディアがどんどん流す情報に対して
警戒心を持っている方としては、
信じる人のことが良く分からないけれど、
世の中の大多数は、信じる側なのよね。

投稿者 asakart : July 17, 2005 10:35 AM

どっちの側とかそういうのが言いたい事じゃないのは
ちゃんとわかってますよー♪(笑

ミサイル一個いくら、、、
軍需産業ですもん。

そして敵の確認は支配を容易なものにします。
ブレアの支持率もやっぱり上がり直しました。
統一された地球というのは最も困難でしょう。
むしろ統治の為の敵対はある程度必要と言わざるを得ないかもしれません。

一般に人がいう正義は、きっと思いの数だけ敵対し合うでしょう。

キリストも兄弟ですかー、初めて聞いたかも?
それは一神教としては、いい感じですね♪

そして、ご存知の通り、信仰はとても「マス」制御に長けたシステムです。
キレ者がこれを使わないはずはないでしょう。

マスだけではなく、自分を持つこと、
これはとても難しいですねぇ。
今のような大衆化された社会では尚更だと思います。

投稿者 mitchy : July 18, 2005 5:47 AM

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