紅葉・黄葉・光葉…重なり合う光と色

黄葉の散りゆくなへに玉梓の使を見れば逢ひし日思ほゆ(万葉集・: 柿本人麻呂)
(もみちばの、ちりゆくなへに、たまづさの、つかひを見れば、あひし日おほゆ)

万葉集には、100首以上の紅葉を詠んだ歌があるそうです。いくつかを見ていて印象的だったのは、第二巻の「黄葉の散りゆくなへに玉梓の」。秋山の紅葉(もみぢ)が散ってゆくとともに、使いの人がやってくるのを見ると、妻に出逢ったあの時にことが思い出される、という意味。柿本人麻呂が妻を亡くして悲しみ詠んだ歌。使いの人、紅葉から思い出す妻…。私たちは情景、音、香り、味、場所…色々なものに連想する思い出を持っていますよね。何百年という時間を超えて悲しみを届けるこの一首の美しさに心が動かされました。

さて、実家の庭の木が美しく色づきました。赤い葉は、紅葉。黄色い葉は、黄葉。葉に蓄積された糖やアミノ酸、葉緑体のクロロフィルなどがそれぞれの色を決めます。日に日に艶やかさを増すこの木は、家族みんなのお気に入りでした。

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□参考□
万葉集:黄葉(もみち)を詠んだ歌
紅葉狩りの語源 紅葉を見に山野へ出かけること

4048836226色の名前
近江 源太郎 ネイチャープロ編集室
角川書店 2000-04

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