全身で信頼を知る−ダイアログ・イン・ザ・ダーク

didlogo2.jpgダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)は、日常生活のさまざまな環境を織り込んだまっくらな空間を、聴覚や触覚など視覚以外の感覚を使って体験するワークショップ形式の展覧会。1989年にドイツでスタートしたDIDは、2年半くらい前から行きたいと思いながら実現したのは先日のこと!そして、もう言葉にはできない感動。絶対に、絶対におすすめ。子供も大人も、ぜひぜひ。

いつまでたっても慣れない暗闇に身を置いたことはあるだろうか?私は直島で体験した闇(家プロジェクトのひとつ)が、一番暗い経験。でも、この時は、10分ほどで目が慣れて作品を見ることができる仕組み。DIDは、本当に最後の最後まで目が見えない。最初はびっくりして、息が止まるくらいの暗さだ。その暗さの中へ、白杖(はくじょう)を片手に入っていく。Max8名の仲間と一緒に、目の不自由な方が案内人となって。

闇の中で行うことは、いたって普通のことだ。森を歩き、小川をみつけ、バスに乗ろうとし、町を歩き、疲れたらカフェで一休み。ここに書いたことを経験したことがない人は多分いないと思う。でも、そんな普通のことが、暗闇だとまったく新しいことのように感じられる。視覚以外の感覚がどんどんと開いてくる。そして、おもしろいことに、人も何も一切見えないのに、人がいるところがフワンと明るく光っていることが見えたのだ。彼が一番強く見えたので、何と説明していいのか知らないけれど、見えるのだと思う。

暗闇のなかでは、声だけが頼り。私たちの案内人は、まこちゃん。仲間は、あゆみちゃん、まりさん、あこさん、ようこさん、はるちゃん、忍者さんとじゅんさん。本当に心細いスタートでは、声をかけあって支え合う心強い仲間たち。楽しいことがあると、これを触ってみて!すごいものみつけたよ!と楽しみを分け与える存在。大変な箇所では、自分の経験から得たことを教えて助け合う存在…。強度の弱視だから光を頼りにしているというはるちゃんには、楽しいものをいっぱいシェアしてもらったし、あゆみちゃんとは、いつも同じマイペースっぷりで歩いた。まこちゃんとは、パリの暗闇レストランのことなどいっぱいおしゃべりを楽しんだ。

暗闇から日常に戻るまでに、みんなと感想をシェアする時間がある。私は感動してあまり言葉にできなかったのだけれど、その感動が何なのかをしばらく時間をかけて考えてみた。それは「信頼」だと思う。8名のまったく知らない人たち同士が、お互いを完全に信頼して、助けている。そして、助けてもらっている。そこら辺を歩いたり、座ったり、話をしたり…当たり前のことなのに、完全な信頼関係で結ばれるということがこんなに深い感動を与えるなんて思いもしなかった。大げさな表現だとは思うけれど、あの時間、空間でみんなから感じたこと、みんなに対して感じたことは、母の無条件の愛のようなものではないかと思う。おなかの中にいる子がそこにいることの奇跡と感動。愛。赤ちゃんに対して、信頼していないことはないと思う。赤ちゃんも、お母さんのことは、そのままで信頼していると思う。私のことをそのままで大切に愛してくれる人が十分すぎるくらいいるのに、DIDの経験に私はちょっとショックを受けてしまった。すごく純粋に愛することのかけらを、拾ってきたと思う。そういう風にもっと生きていきたいと思う。あはは、何てヘタな文章だろう(笑)でも、こういう支離滅裂ながらも強烈なパンチが心に届いたのだ。とにかく、自分がすごく広がる。

みんなの顔は多分思い出せない。でも、声は絶対に忘れない。街で、いつかすれ違うことを願って…。


ダイアログ・イン・ザ・ダーク
 
ダイアログ・イン・ザ・ダークとは? 
DIDに寄せられたメッセージ 
当日券の状況 
今回のチケットは、完売。でも、当日券も出ているようです。
朝一番に、TELしてみてください。

DIDは、『世界を変えるお金の使い方』で紹介されています。

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