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2003年11月15日

場所の記憶 : 海辺の松の中

10年ほど前、湘南に初めて越してきて、証明写真が必要になり、鵠沼商店街の写真屋に入りました。撮影が終わり、現像を待つあいだ、何気なく壁に飾ってある写真に目をやると、そこには赤茶けた50年前の江ノ島の風景が写っていました。すこし賑やかな漁村といった風情で、今の国道134号は土の道。両側には木造の一軒家が立ち並び、松林の先には浜辺と江ノ島を望む。その浜辺の松林は50年後の当時もまだ残っていて、その日から海辺の松に愛着を感じるようになったのを憶えています。
それから数年後、湘南海浜公園の造成という湘南なぎさ事務所の大プロジェクトで、鵠沼の浜辺の松は多くが切り倒され、コンクリートと芝生の公園となりました。ビーチの人員的なキャパシティーは増加し、その後鵠沼の134号沿いにはファミリーレストラン、高層マンションもずいぶん増えました。
しかし乗れる波は増えるわけではなく、サーファーは3列に並び、トラブルも増え、その雰囲気にげんなりして茅ヶ崎に移り住みました。茅ヶ崎の浜辺の防風松林は健在で、その中はちょっとした野生にあふれています。ただ、ますますコンクリートで固められる鵠沼の海辺をみると、あの松の記憶は土地に引き継がれるのだろうか?と疑問も浮かびます。

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Posted by jkanekomt at 2003年11月15日 20:01 | trackBack



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