自然と融合するシックなハイテクノロジーのデザイン 伊藤若冲と高木春山


愛知万博ポスター

デザインのデザイン」の中でも、「進化するほどに自然と見分けがつかなくなるような、自然と深く融合していくシックなハイ・テクノロジーのイメージ」と解説されていた、原研哉さんデザインの愛知万博ポスター。江戸時代の本草家・高木春山の本草図説が図案となっています。


人間が自然の造形に敬意を持って賢明に写し取ろうとしている、その息づかいが生々しく伝わってくる。今なら写真を撮ればすむだろうが、当時は手で描くしか方法がなかった。ひたすら目と手を鍛錬して自然を克明に描きつくそうとしている。そこには自然の創造性を崇拝する真摯なまなざしがある。そのまなざしは、西洋近代が目指した人間中心の科学ではなく、動物も、植物も人間も同じ地平に居並ぶものと考え、そのそれぞれを、神が宿るべき対象として畏敬する日本古来の自然観を伝えている。まさに明治の改革以前の日本人の目だ。(「デザインのデザイン」P189)

本草図説


六本木ヒルズの森美術館で開催されていたハピネス展でも、印象深かったのは伊藤若冲鳥獣花木図屏風ですが、ちょっと前には宇多田ヒカルのSAKURAドロップスのプロモーションビデオの図案としてCG化されていたり。「進化するほどに自然と見分けがつかなくなるような、自然と深く融合していくシックなハイ・テクノロジーのイメージ」というスタイルからいくと、日本にはまだまだ眠っているデザインも多そうです。

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