検索エンジンに多様性は生まれるか? TaggingとCollaborativeRank

Hotwiredの記事『「ソーシャル・ブックマーク」が流行の兆し』で知ったのですが、以下のソーシャル・ブックマークベースのサーチエンジンがいい感じですね。

CollaborativeRank -- del.icio.us search engine

del.cio.usのユーザーのランキングで重み付けされているそうですが、CSSやRailsといった単語から、英語の情報を探すうえでは、かなり質の高い情報がリストアップされる感じです。del.icio.us/popularや特定の単語を、RSSでチェックしていても、見た事の無いページもかなりあります。

FAQには、GoogleのPageRankと比較して、ソーシャル・ブックマークとタギングをベースにしてどのように検索を実現しているかが書いてあります。自分が、del.icio.usユーザーとして、どのように評価されているかも検索可能

「ソーシャル・ブックマーク」が流行の兆し

「del.icio.usの場合は(前から)、参考になるURLや話題のURLをユーザーが書き込むことを促す、動機付けの仕組みがあった。それは、ブックマークを管理して便利なものにするという目的だ。さらにコラボレーティブランクにより、ユーザーには検索ランキングへの影響力を増そうとする動機が生まれる」とミカール氏。

コラボレーティブランクは、新しいページに最も早くブックマークし、なおかつその際に使ったキーワード(タグ)がその後他のユーザーにも広く使われるようになったユーザーを探し出す。こうしたユーザーは一流とみなされてランクが上がり、検索エンジンの検索結果への影響力が増す仕組みだ。

また、コラボレーティブランクはタグ——あらゆるオンライン情報を説明したり、整理したりする手段として急速に普及している——を分析し、特定のテーマに詳しい人を見つける。

この検索エンジンは、確かにPageRankとは異なる検索の可能性を示しているかもしれません。PageRankは、あくまでもHTMLページという整形された情報をもとに、フィルタリングしている。一方でこのCollaborativeRankは、WEBページへのTaggingという、つねに流動している情報からダイナミックにフィルタリングをおこなっている。
かつ、独自の評価手法をとっていることで、情報源のdel.icio.usの検索結果とは、ちょっと違う結果を出している。

しばらくの間、PageRankがWebページ評価の神のような位置づけにあったわけですが、評価手法(フィルター)の種類は、用途によって色々とあってもいいのかもしれません。CollaborativeRankが、PageRankを置き換えるわけでは無いけれど、検索の多様性という新しい方向性は見せている。
それが実現できたのもFolksonomyの有用性と、del.icio.usという、APIでアクセスできるオープンなデータがあったからで、WEB2.0的Remix検索とも言えそうです。既存の検索エンジンのパーソナライズド・サーチとかは、「ユーザーのプロファイルや検索履歴を収集して重み付けする」ような、わりとWEB1.0的なアプローチなので、なんとなくCollaborativeRankのような方向性に面白みを感じます。

あともう一点、このような評価手法が面白いのは、「インデックス何億ページ」というような規模の経済に依存する必要がない点ですね。動的でオープンなTagging情報に依存しているので、有力なユーザーにいかにアクティブに使ってもらうかが重要になってくる。よりよいユーザーインターフェース、サービス内容、オープン性などを実現できれば、新しいサービスがキャッチアップすることも可能なので、ちまたで騒がれているGoogle一極集中化に対するアンチテーゼになるのかもしれません。