映画『Inception』のアルゴリズム多次元

周囲で評判の高い映画『Inception』を見てきました。まともに感想を書こうとすると、とても長くなりそうなので、受けたインスピレーションだけをさらっと綴ってみます。

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非常にシンプルなアルゴリズムで、夢を論理的に定義して、確保した広い余白を、人間的なドラマで彩った作品。SFやファンタジーは、どうしても背景説明が長くなりがち。その世界観に入り込むのにハードルがあるのですが、Inception は世界の定義をわずか数行のロジックにまとめてしまった。そのロジックは、すぐれたアルゴリズムがそうであるように、再帰的に呼び出し可能になっている。個人の夢を多重に継承することで、複雑な多次元世界を展開しつつも、たったひとつの論理演算でエンディングを導きだしている。

『アバター』は3Dゴーグルで視覚的な錯視を引き起こすのに対し、『Inception』はアルゴリズムで直感的な錯覚を閃かせる。その場にいた人同士が、「なんだか世界の秘密が分かったような錯覚」を共有してしまうトリップ感は、創作意欲をかき立てるのも事実で、Inceptionの世界を図式化する、というコンテストも開催されているようです。

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